犬のブリーダーとペットショップの違い|メリット・デメリットを徹底比較
犬を家族に迎える際、「ブリーダーから購入する」「ペットショップで購入する」という2つの選択肢が一般的でしょう。しかし、ブリーダーかペットショップかどちらから買うのがいいのか分からず、悩んでいるという方もいらっしゃるでしょう。
ブリーダーとは、犬の繁殖に特化した専門家であり、血統書を持つ高品質な子犬を提供することが特徴です。一方、ペットショップは、さまざまな犬種の子犬を取り扱っており、手軽に購入できる利便性があります。犬を迎え入れる際には、犬のブリーダーとペットショップの違いを理解し、自身の希望や犬の健康を最優先に考えることが重要です。
この記事では、ブリーダーとペットショップの違い、ブリーダーやペットショップを選ぶ際に注意点、メリットデメリットについてご紹介します。ぜひ、犬を迎え入れることを検討している方は、参考にしてみてください。
1.ブリーダーとペットショップの違いとは
ブリーダーとペットショップは、犬を購入する際の選択肢として広く知られていますが、その違いにはいくつかの重要なポイントがあります。ここでは、ブリーダーとペットショップの違いについて詳しく見ていきましょう。
1.1 目的の違い
冒頭でもご紹介しましたが、ブリーダーは繁殖に特化した専門家であり、血統書を持つ高品質な子犬を提供することが目的です。ブリーダーは特定の犬種に精通しており、繁殖にあたっては血統や遺伝子の健康状態に注意を払っています。そのため、ブリーダーから購入することで、血統書付きの健康な子犬を手に入れることができます。一方、ペットショップでは、さまざまな犬種の子犬を取り扱っています。ペットショップは一般の消費者向けに子犬を提供することが目的です。
1.2 価格の違い
価格の違いとしては、ペットショップで購入する方が高く、ブリーダーから購入する方が安くなるというのが一般的です。
なぜなら、ペットショップで販売するには、ペットショップの維持費や店員さんの人件費がかかるからです。ブリーダーから購入する際は、こういった人件費が不要となるため、購入する価格を抑えることができると言われています。
しかし、必ずしもブリーダーから買う方が安いとは言えません。値段を決める上での重要なポイントとして挙げられるのが、犬種標準と言われる指標です。犬種標準とはその犬種はこのような特徴であると定めているものです。同じ犬種であっても、この特徴を有している子犬となると、価格が高くなる傾向にあります。こういった理由があるため、ブリーダーから購入する方が、絶対に安いとは言えないのです。
*参考 犬種スタンダード | お知らせカテゴリー JKC
1.3 血統書の有無による違い
さらに、血統書の有無もブリーダーとペットショップの違いの一つです。ブリーダーから購入する場合、血統書が付いてくることが一般的です。血統書は、いわゆる家系図のようなもので、その犬の祖先や品種の情報を示すとても重要な書類です。一方で、ペットショップでは血統書がない場合もあります。血統書の有無は、犬の品質や将来の健康状態に影響を与える要素となります。もちろんペットショップでも血統書が付いている犬もいます。将来のことを考えるのであれば、血統書の有無もしっかりとチェックするようにしましょう。
1.4 健康管理の違い
健康管理面においても、ブリーダーとペットショップでは違いがあります。ブリーダーは、繁殖から出産という過程を経て、犬の健康状態や社会化に重点を置いて、ケアしている方が多いです。子犬が生まれた環境や成長過程を管理し、適切な医療ケアや社会化トレーニングを行います。
一方、ペットショップでは、多くの子犬を扱っているため、全て子犬に対して万全な管理を行えていない可能性もあります。トイレなどのしつけを行えていない場合がありますので、購入前に確認するようにしましょう。
2.ブリーダーとペットショップ、それぞれのメリットとデメリットは?
ブリーダーとペットショップのそれぞれのメリット・デメリットについてご紹介します。それらを理解した上で、どちらで購入するかを検討するようにしましょう。
2.1.ブリーダーのメリット
ブリーダーのメリットとしては、以下の3つが挙げられます。
2.1.1 品質が保証されている
ブリーダーは専門的な知識と経験を持ち、血統書を持つ高品質な子犬を提供しています。血統や遺伝子の健康状態に注意を払って育てているため、一定の品質が担保されていると言えるでしょう。
2.1.2 健康管理としつけがされている
ブリーダーは、子犬の健康管理に重点を置き、適切な医療ケアや社会化トレーニングを行っています。子犬が適切な環境で成長し、しつけられた状態で新しい家族に渡されるため、非常に飼いやすいと感じられるでしょう。
2.1.3 専門的なサポートを受けられる
ブリーダーは犬種に関する専門知識を持っており、犬の飼育やしつけについてのサポートを提供してくれる場合があります。困った時は、購入したブリーダーの方に相談することができるでしょう。
2.2.ブリーダーのデメリット
ブリーダーのデメリットとしては、下記の2つが挙げられます。
2.2.1 選択できる犬種が少ない
ブリーダーは、たとえばトイ・プードルのブリーダー、ダックスフンドのブリーダーなどのように、ある特定の犬種に特化していることが多いため、他の犬種の子犬を取り扱っていない場合があります。希望の犬種がある程度決まっている場合は、選択肢が限られてしまうかもしれません。
2.2.2 購入できるまで待たなければならない
人気のあるブリーダーの場合、子犬を購入するために予約や待ち時間が必要なことがあります。犬の繁殖期は、一般的には、春(3月〜5月)と 秋(9月〜11月)の2回ですので、その時に子犬が産まれていない場合や、 子犬をすぐに迎え入れたい場合は、予定を調整する必要があるかもしれません。
3.1.ペットショップのメリット
ペットショップのメリットとしては、以下の3つが挙げられます。
3.1.1 アクセスしやすい
ペットショップは一般の消費者向けに子犬を提供しているため、アクセスしやすいです。最近では大型のショッピングモールにテナントとして出店していることも多く、全国各地の都市や地域に存在し、簡単に訪れることができます。
3.1.2 様々な犬種を取り扱っている
ペットショップではさまざまな犬種の子犬を取り扱っています。希望の犬種を選ぶ幅が広く、また取り寄せるルートも持っているため、希望の犬種がいない場合でも、自分の好みや要件に合った子犬を見つけることができるでしょう。
3.1.3 すぐに購入できる
ペットショップでは、多くの犬種を取り扱っている場合が多く、気に入った子がいれば、その場で購入することができます。予約や待ち時間の必要性はなく、すぐに家族に迎えることができます。もちろん、気に入った子がいない場合は探してくれるので、店員さんに尋ねてみましょう。
3.2.ペットショップのデメリット
ペットショップのデメリットとしては、以下の3つが挙げられます。
3.2.1 健康状態の見極めが難しい
ペットショップでは、子犬の健康状態や血統書の有無について、確証を持ちにくい場合があります。血統書のない子犬や、健康上の問題を抱えた子犬がいる可能性もあるため、子犬の健康状態の見極めが難しいことがデメリットとして挙げられます。
3.2.2 十分なしつけがされていない
ペットショップで育った子犬は、ブリーダーよりもしつけが不十分な場合があります。十分しつけやトレーニングが行われていないため、新しい環境への適応に時間がかかることがあります。
3.2.3 価格が安定しない
ペットショップでは価格の変動が見られることがあります。時期や需要によって価格が上下するため、安定した価格で子犬を購入することが難しい場合があります。特にクリスマス時期はボーナス商戦とも重なり高くなる傾向にあります。
4.ブリーダーとペットショップを選ぶ時の注意点
ブリーダーとペットショップのどちらを選ぶか決める際には、いくつかの注意点を押さえることが重要です。
まず、信頼性を確認しましょう。ブリーダーの場合、信頼できるかどうかを確かめるために、口コミや評判を調べることが重要です。また、ブリーダーが所属する団体や協会についても調査し、信頼性や専門性を確認しましょう。ペットショップの場合も、評判や取り扱っている子犬の状態を確かめるために、実際に訪れることが望ましいです。
次に、犬の健康状態に注意しましょう。ブリーダーから購入する場合、子犬の健康状態や血統書の有無を確認することが重要です。健康な子犬を提供しているかどうか、環境や飼育条件が適切であるかなどを確認しましょう。ペットショップの場合も、子犬の健康状態や飼育環境についてしっかりと確認することが必要です。
最後に、犬種や性格についても考慮しましょう。ブリーダーやペットショップが取り扱っている犬種や子犬の性格について事前に調査し、自身のライフスタイルや家族のニーズと合致しているかを確認しましょう。犬との共同生活を長く続けるためには、犬種や性格が自身に合っていることが重要です。
これらの注意点を踏まえて、ブリーダーやペットショップを選ぶ際には慎重に検討しましょう。犬は家族の一員として長い時間を共に過ごす存在ですので、適切な選択をすることが大切です。
5.自分の目でしっかりと確認し、家族に迎え入れる子犬を検討しよう!
犬を家族に迎え入れる際は、ブリーダーやペットショップを選ぶ際に慎重になることが重要です。メリットやデメリットを比較し、自分の目でしっかりと子犬を確認しましょう。
血統や健康状態、どれだけしつけされているかなど、家族との共生を考えて判断しましょう。適切な選択をすることで、犬との幸せな生活が始まります。家族に迎える子犬は一生のパートナーですので、すぐに決断するよりもじっくりと考え、最良の選択をしましょう。