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オッドアイとは?その原因と寿命や性格についても解説

目次

1.オッドアイとは、目の色が左右で違うこと

オッドアイとは

1.1 オッドアイとは?どうしてオッドアイになるのか

オッドアイは、犬や猫の一方の目の色がもう一方と異なる特徴を指します。正確には左右の虹彩色が異なるという状態をいい、虹彩異色症(またはバイアイ)とも呼ばれます。

虹彩とは、角膜と水晶体の間にある薄い膜のことで、ちょうどカメラのように瞳孔の大きさを調節して、網膜に入る光の量を調節する役割を持っています。

この虹彩の色は、メラニン色素の量で決まり、何らかの原因で左右の色が変わることでオッドアイになります。一般的には、メラニン色素の量が少ない場合ブルーなどの薄い色、多い場合には、黒や茶などの濃い色になると考えられています。主に先天的な原因、つまり遺伝子異常の影響によるもので、生まれつき特殊な外見をしています。

 

1.2 オッドアイが全て異常なわけではない?

オッドアイは異常と見なされることがありますが、先天的な原因と後天的な原因があるため、すべての個体が異常というわけではありません。

先天的な原因は先ほども説明した通り遺伝子の異常です。片方の目のメラニン色素が薄くなりオッドアイになります。メラニン色素はメラノサイトと呼ばれる色素細胞で作られており、この色素細胞は虹彩だけではなく、毛根や真皮、内耳などに存在しており、毛色や肌の色にも深い関わりがあります。

一方、後天的な原因は、事故、猫同士の喧嘩、病気などで神経や虹彩が傷つきオッドアイになる場合です。色素細胞が傷つくと、メラニン色素の生産ができなくなり片目だけの色素細胞が低下し、その結果オッドアイになるとされています。

異なる色の目を持つことだけで、健康に影響を及ぼしているというわけではなく、むしろその美しさが愛される要因ともなっています。

例えばシベリアンハスキーは、バイアイと呼ばれており左右の虹彩の色が違う場合でも、犬種標準とされているため異常というわけではありません。

 

1.3 オッドアイの持ち主は性格も違う?

研究によれば、オッドアイの持ち主が性格的に異なるという確たる証拠はないものの、一般的には甘えん坊で、気が強く、クールで神経質な一面も持っているとされています。個々の性格は品種や個体差によるものが大きいです。

 

2.オッドアイの犬や猫は珍しい?

オッドアイの犬

2.1 オッドアイの発生確率に関する基本知識

オッドアイは比較的珍しい特徴であり、発生確率は犬や猫の種類によって異なります。これは遺伝子のランダムな変異によるもので、特にいくつかの品種で見られやすい傾向があります。

オッドアイはどの種類、どの被毛の犬や猫にもおこり得ますが、特に白い被毛の猫にあらわれる確率は約25%と高く、他の被毛色の猫と比較しても発生確率が高いと考えられます。

2.2 オッドアイになりやすい犬や猫の種類

一部の犬や猫の中でオッドアイがよく見られるとされています。これらの品種は特有の遺伝子組み合わせが関与している可能性が指摘されています。

犬ではシベリアンハスキー、ダルメシアン、シェットランドシープドッグ、ボーダーコリーなどがオッドアイになる犬として知られており、猫ではターキッシュバン、ターキッシュアンゴラ、ジャパニーズボブテイル、メインクーンなどがオッドアイになるとされています。

その他にも、白い被毛の多い雑種に多く発生しています。

 

3.オッドアイの持ち主の病気と寿命について

寝転ぶオッドアイの犬

3.1 オッドアイは病気なのか?病気になりやすい?

オッドアイ自体が病気を示す指標ではありません。しかし、特定の品種においては、特有の遺伝子が関わることから、その品種に共通する健康リスクがあります。

聴覚障害の可能性、皮膚が弱くなる可能性が示唆されています。一般的には身体が弱い傾向にあるため寿命はあまり長くはないようです。

また、白い動物は野生では目立つため他の動物に襲われる危険があります。また、聴覚障害の可能性があるため、危険を回避することが難しく、不慮の事故などに巻き込まれてしまう可能性もあります。

ワンちゃんのお散歩時には、UVカットが施された洋服を着せる、紫外線の多い日中の時間帯を避けて散歩するなどの対策がおすすめです。猫の場合は放し飼いにせず室内飼育とすることで外敵から守ることができます。

 

3.2 オッドアイを持つと難聴になる?

オッドアイで生まれた子は、聴力もまた弱くなるリスクがあります。全てのオッドアイの犬や猫が、聴力に問題があるとは限りませんが、ダルメシアンに関しては高確率で難聴であることがわかっています。

音への反応が鈍い場合や、呼びかけに対して反応しない場合など、気になる症状が現れた場合は、獣医師に相談しましょう。個々の犬や猫には異なる健康状態があるため、適切な検査と注意が必要です。

 

3.3オッドアイは治療をする必要がある?特有の病気との関連性

一部の品種においては、オッドアイと共に特有の病気の発症リスクが上がることがあります。例えば先ほども説明したダルメシアンと難聴の関係のような場合です。

しかし多くの場合、オッドアイは先天性の原因であるため、特に治療は行わないことが主流とされています。しかし、後天的にオッドアイになった場合は、その原因疾患(病気やケガ)に応じて治療を行う場合があります。

 

4.責任あるブリーディングが重要です

染色体を表す図

4.1 オッドアイを持つ犬や猫を繁殖する際の注意点

オッドアイの犬や猫は、一般的には繁殖が可能とされています。しかし、オッドアイは遺伝子の突然変異や色素形成異常などが原因で起こることが多いため、視覚障害・聴覚障害を持っている可能性があります。

そのため、オッドアイの犬や猫を繁殖させる場合は、その点を理解しておくことが重要です。また、シベリアンハスキー以外の犬種でオッドアイがある場合は、先天性の病気の可能性が高いので、注意が必要です。
これらのことを理解した上で、繁殖を行うことが重要です。

 

4.2 ブリーダーの役割

ブリーダーは、先ほど説明した通り、個体差や遺伝子を理解しその情報に基づいて、健康で安定した個体を生み出すことが求められます。

品種特有のリスクを理解して、愛玩動物の健康を最優先に考え繁殖させることが大切です。

これは家庭で繁殖させる場合にも同様のことが当てはまります。闇雲に繫殖することがないように注意しましょう。

 

5.オッドアイの犬や猫を家族に迎え入れる際の注意点

餌をもらう幸せなワンちゃん

5.1 紫外線は危険、目を守ってあげましょう

オッドアイの犬や猫は、特に片方の目の色素が薄いことがあり、これにより紫外線への感受性が高まることがあります。

紫外線は眼球に悪影響を及ぼす可能性があるため、散歩時や屋外での活動時には、サングラスをかける、日光が照っている時間を避けるなどの対応をすることで、目を保護することができます。

目の健康を維持するとともに、外部からの刺激を軽減することが大切です。

 

5.2 耳が聞こえない場合は脱走に注意して

オッドアイの犬や猫には、難聴や聴力の低下が見られることがあります。これが特に老齢に伴って進行する場合、ペットは周囲の音に気づきづらくなり、脱走のリスクが高まります。

耳が聞こえにくい場合は、屋外では注意深く監視することが必要であり、安全な環境での飼育や散歩を心がけることが大切です。

 

6.オッドアイの正確な理解とケアが大切です

幸せな家族と犬

 

オッドアイを持つ犬や猫は、その独特な魅力と共に、一定の注意が必要です。
オッドアイがもたらす短命や病気といった健康面のリスクは、品種や個体によって異なります。
ブリーダーや飼い主は、これらのリスクを理解し、適切なケアを行うことで、ペットの健康を守り、共に豊かな時間を過ごすことができます。

最後に、日本では片方が黄色で、もう片方が銀色もしくは淡い青の目の色の猫を「金目銀目(きんめぎんめ)」と呼んできました。これはとても貴重なものとして珍重されてきました。また、その透明感のある目の希少性から「幸運を呼んでくる猫」と呼ばれることもあるそうです。

オッドアイの犬猫と共に過ごすことは、飼い主にとっても特別な経験となることでしょう。ぜひ愛情をもって接し、コミュニケーションを円滑に図り、ペットとの絆を深めてください。